〜お猿飼育を考えていらっしゃる方へ〜 
管理人wasaの気持ち・・矛盾点あり・・でも実話

このHPの意図は、今現在飼育している人同士の情報交換です。
お猿を飼育しているのに病院や習慣や必要な事を知る場が少なく
適切に飼育が出来ない事が多いので、日本に来てしまったお猿達が
少しでも安らげる環境を作るため、横のつながりを大切にしたいと思います。
個体差や環境差はありますが、素人ながら皆一生懸命勉強して
経験を分け合ってより良い飼育を目指しています

でもこのHPはお猿の飼育をお勧めするページではありません。
正直、お猿は気軽にペットにお勧めできません。
かわいいお猿の写真をいっぱい紹介しながら
こんな事を書かなくてはならないのは残念なのですが・・

想像と違った、賢いと思った、なつくと思った、噛まれた・・・金銭的に苦しくなった。。。
と言い、飼いきれなくなって手放す話が多いです。
噛む、暴れるなどの理由でケージに閉じ込めたまま餌だけあげる
というような不適切な飼育を続ける方もいらっしゃいます。
飼育を始める前に、この現実を知っていれば飼わなかったと、後悔されます。
手放す事も出来ず、かといって触ることも出来ない、
どうして良いか分からない・・こんなはずじゃなかった・・と
相談を受ける事も多々あります。
飼育前に、可愛いイメージだけでないお猿飼育の「現実」を
少しでも知っていれば防げる事もあるだろうし、
知った上でもう一度検討していただけたらと思います。

えらそうな事言いたくないし、私自身も日々勉強中の身なのですが、
毎月毎月里子に出される猿達の理由を見るたびに
皆同じような原因で躓いてしまうのが残念です。

また、アニマルバスは個人の飼育者の趣味のHPです。
お猿を売ったり買ったりするページではありませんし、
私は獣医でも専門家でもありません。質問には知っている限り
一生懸命お答えさせていただきますが、参考程度にと思ってください。
私に分からない事は、お猿仲間にメールや電話で直接聞いて
お返事する事もありますが、日々直接連絡を取っているお猿仲間は現在
20〜30人程度で、そのお猿の数も50匹前後です。
それだけの例しか分かりません。
病気に関する質問や相談が多いですが、医療の事は
最終的に獣医さんに伺ってくださいね。

「お猿飼育の現実をちょっとわが身で想像する」

餌をあげようとしても威嚇してきたら?
ストレスで餌さえ食べないかも。
ケージから出したらどうなるか。しまえますか?
するどいキバをむいてる子にリードは誰がつけますか?
家族全員になついている子はほとんどいません。
リーダーを決めてそれ以外の人には噛み付く場合もあるし
家族全員に噛みつく場合もあります。
成長してある日突然リーダーにさえキバを剥く子は多いです。
それでも毎日遊んで掃除してってできますか?
わからない病気多いです。診てくれる病院は少ないです。
人間にうつる病気多いです。
薬を飲ませるときは毎日お猿を押さえて、無理やり口を開けさせて
飲ませる事もあります。馴れていなくても、噛む子でも
毎日、場合によっては朝晩それをします。
それがどれだけ大変な事か。
実際なつかなくてケージからも出せないで何年もケージ越しの
かわいそうなお猿と飼い主さんがいます。
噛まれて病院に行く人は本当に多いです。


お猿に噛まれたキズ
このページを是非見てください。
私やお猿仲間が実際に噛まれた傷です。
これ以外にも何針も縫った方はたくさんいました。


フサオマキザルに噛まれた怪我です。飼い主は全身に深い傷を負っていました。



フルーツやドライフードだけで飼育できると思っていませんか?
虫やネズミを買ってきてちぎってあげられますか?

これらも大切なお猿の餌です。恐いとか気持ち悪いとか言ってられません。


家に飾りもつけれません。部屋中荒らされるからです。お猿は賢いと言われますが
賢いのと従順なのは違います。
意思の疎通は難しくどんなに暴力を受けても愛情とお金をかけて共に生活します。

今の自分だけでなく、5年後どうしてるか、10年後20年後どうしてるかも考えて。
自分の体力、結婚、離婚、出産、金銭面、生んだ子に喘息が、アレルギーが出たら?
それでも変わらず飼育を続けられるかどうか。

「そんな事わかってる」って思うと思いますが・・お猿はなつくと思っていないでしょうか?
頭のどこかに「マルコ」の「アメディオ」を描いていないでしょうか?
なつくかどうかなんてその人しだいで、お店や公園でおとなしくしてるからって
家でもおとなしいとは限りません。本当に。
また、「なつく」とか「なれている」と言う表現は曖昧で人によって
基準が違いますが、名前を呼んでも犬のようには来ません。
捕まえるのにも時間がかかります。
何とか捕まえても、暴れて噛んだりもします。
気に入らないと手だろうが顔だろうが届くところを思いっきりキバむいて噛みます。

でもあの子達がどんな思いをして日本に来たかを考えたら
なついてくれなくて当たり前。人間なんて一番にくい敵かもしれません。
そのお猿がどうして今、日本にいるのか。母猿を銃で撃って落ちた小猿を拾うという
残酷な捕獲方法、密猟、密輸の事も。
臆病で頭もいいお猿が捕獲者の肩に飛び乗ってついて行くわけないんです。

なつかないから、噛まれたから、うるさいから・・ってそんなの
お猿は一つも悪くないんじゃないかと思います。
野生動物をケージで、手元において育てようという考え自体が
どんなにひどい事か。お猿を知れば知るほど考えるようになりました。

手放す理由って、「この子のためにも・・」とか、「私よりもっと良い飼い主が・・」など、
皆正当化して語るけど、結局は分かりきった当たり前のことを
理由にしてる人が多いと思いました。
そりゃ噛むよ、猿だし。声も足音も大きいよ、猿だから。
破壊、凶暴、当たり前。言う事なんか聞くわけ無い。
じゃぁ何で飼ったの?って思います。
あなたの意思で迎え入れたお猿です
お猿が勝手に住み着いたわけではありません。
どうか大事にかわいがって最後まで育てていって欲しいです。
「次自分が生まれ変わるなら我が家のお猿に生まれ変わるんでもいいな」
って自分で思えるくらい。

このページに遊びに来てくださるお猿飼いの方の中でも生活自体が変わってしまい、
家も変わった方が少なくありません。子供生むより生活が変わると思っています。
子供なら周囲からも受け入れられるけど、おサルはそうはいかないし
正直お金も想像以上にかかりました。
餌代だけの事ではないです。ケージ、保温器具、電気代、紫外線ライト、
備品、検査費用、病院費用など。

一度購入すればある程度の期間使用できる物もありますが病院代はいきなり
ふりかかる、もしかしたら購入時のお猿の値段以上の費用です。
時には何万、何十万と請求される病院代を、ためらわずに即日
支払う事が出来る状態を、常に保たなければいけません。

それでも飼育したい方は横のつながりや皆の意見を大切にしてくださいね。
微力ながら私もお答えできる事はしていきたいと思っています。
愛情いっぱいで飼育したい人まで否定しようとは思いません。

ここで矛盾をちょっと・・
私はショップでお猿を見て、ただかわいいからと飼育に踏み切ってしまった一人です。
だから凄い矛盾。
踏み切ってから学んでしまいました。おサル仲間でここに遊びに来てくれる方は
実はそういう人多いと思います。
それでもお猿仲間の話を聞くと、おサルたちは母ザルのように
飼い主を慕っているように見えます。
ただ、ここに顔を出せると言う事は出来る限りの事をしてあげたいと
思ってる人だと思います。今以上の飼育を求めて集まっている人たちです。
手放したり大変だと思ってしまったり愛情薄れた人は来ないでしょう。

ごくごく一部の、すっごいラッキーな状態にたどりついた人だと思います。

「個人的な事」
動物のお世話は「多い」けど、今私自身は「大変」とは思わなくなりました。
ひどく噛まれた時も、それで恐くなる事はありませんでした。
お猿のうんちが顔についても笑っていられる奇特な人間になりました。
餌のネズミを手でちぎる事も平気になってしまった。
ふと、ネズミだって同じ動物なのにネズミや虫は殺してよくて
お猿は元気でいて欲しいと思うなんて差別だなとも思います。
お猿を飼育していない友人が遊びに来ると、虫がいっぱいのプラケースを見て
気持ち悪がるし、冷凍庫にネズミが入っているなんて気でも狂ったか?
と言われます。気づかないうちにそれぐらい変人になってしまったのかもしれません。

お猿飼育、私だってはじめは想像と全然違って大変だったし、
やっぱりネズミは気持ち悪かった。
噛まれて肉がえぐれた時はびっくりしました。痛いはもちろん
自分の肉の中なんて初めて見た。その後しばらく家事も出来ません。
毎日のように噛まれたり威嚇されて、それでも怯えながら
ケージから出して遊ばせて、掃除して。遊びに行きたくても出かけられなかったし
脱走して、電気や食器を割られ、お猿は怪我してるし部屋は
ぐしゃぐしゃって時もありました。
色んなものに糞尿をかけられて、電化製品はすぐ壊れました。
お猿の鳴き声やケージを揺らす音で辛い思いもありました。
今でもお猿はあまり変わりませんが、私自身が変わったから
そんな事が大変に思わなくなった気がします。でも、毎日やる事多いなぁと
思ったりはします。それを鼻歌歌いながら楽しくやれるようになりました。

そして、野生動物を飼育している事をそれ自体が虐待だと言う方もいます。
昔は「虐待なんてしていないのに」って思っていたけど
今はその意味が痛いほど分かります。買う人間がいるから
売る店があって、密輸してでもお金になって、捕獲する人がいる。
結果、可哀相な動物が増える。

森で走り回っていた猿達を、日本の家で飼う事事態どんなに
環境を整えてもお猿は既に不幸なのかもしれないです。
でもその中で不幸中の幸いとなるよう
少しでも安らげる、楽しめる環境を作る事を目指しています。

賛成、反対、意見は色々ありますが
結局私自身がひいたラインの中でしかものって考えられないんじゃないかな。
ただそのラインは色んな意見を聞いていつも動いています。
そうやってこのHPは出来ています。
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