ビタミンC欠乏症による頭部血種(ターバンヘッド)について
骨格に病変が見られる壊血病(骨格壊血病)、栄養性骨異栄養症


ビタミンCの欠乏によって起こる代謝性疾患で、頭部の変形に飼い主さんが気が付いてから
約1ヶ月から2ヶ月で、頭と同じくらいの大きさまで血種がふくらみ、顔が引っ張られて
変形してきます。歯肉炎がみられたり、出血を伴い、歯が揺れるようになる事もあります。

※ビタミンC欠乏症の反応は、頭にのみ見られるとは限らず、
リスザルでは頭部に見られる事が多く、アカゲザルでは長骨、歯や肋骨を冒す。
猿の種類によって反応は異なります。
その他、歯肉、鼻腔、皮下織、骨膜に出血が起こる場合もあるそうです。

その他、食欲が減退したり、脱毛が見られることもあります。
全身が痛み、お猿特有の俊敏な動きが出来なくなる事もあります。
特に3歳未満の成長期の個体で多く見られる病気のようです。

■治療
ビタミンC(アスコルビン酸)の投与が治療として用いられたり(経口投与、筋肉内投与)
鉄分も処方される事が多いようです。
病院によって頭部を切開する手術を施される場合があります。
ビタミンCだけの投与では改善されない場合も多く、
同時にたんぱく質を補う必要があるそうです。
家庭で改善できる事として、食事の改善があります。

頭部の血腫から注射器で血を抜くという処置方法が試される事もありますが、
欠乏しているビタミンCを補わず、血を抜いても再発する事が多いようです。
血腫の大きさにもよりますが、一気に抜いてしまう事で、圧力のバランスが崩れ
危険な事もあるそうです。また、貧血を起す事も考えられるそうです。
血腫部分は触るとぶよぶよした感じがしますが、しばらくすると仮骨が始まります。
骨が出来始めるとその部分は硬く、ビタミンC欠乏症が完治しても、仮骨部分は
そのままになる事が多いです。一見して頭の形が正常でも、触るとボコボコした感じが
良く分かります。

■食事改善
食事の100%のうち、80%をモンキーフードにし、新鮮な果物を加える。
残り、ウズラなどのゆで卵を殻のまま与える事、
ピンクマウスやコオロギなども与える事、
フルーツや野菜は補助的におやつ程度与える事が望ましいそうです。
この時与えるモンキーフードは、たんぱく質が25%程度含まれていて
カルシウムやビタミンの添加されているフードが好ましいそうです。

また、ストレスにより、ビタミンCは大量に破壊されます。
ストレスからも欠乏症に発展する事を考え、食事のほかにも
日ごろの飼育方法改善を考えた方が良いと思います。

※私は獣医ではありませんので、参考としてお考え下さい。
治療にあたられた民間獣医さんのお話、大学の研究資料、獣医大学で研究としての
治療に立ち合わせていただきお話を伺った事柄、
実際にこの症状のリスザルを飼育されているお猿飼いからの情報、
以前治療した事のあるお猿飼いからの情報など様々な方のお話からこのページをまとめました。
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